HSK5級には作文がある

読解はできるけど作文がうまく書けない。

毎回短文の連続になっちゃう。
皆さんこんにちはShuです。
HSK4級を終えると次は5級にチャレンジ!という方が多いと思いますが、5級には80字の自由作文(単語指定はあるよ)が二つほど出題されます。(⬇︎実際の出題例)

HSK5級に高得点で合格したければ最低でも80点以上は作文で確保しておきたいところですよね。読解同様、作文は漢字に慣れている日本人には非常に有利な分野ですので正しい対策法でしっかり点数を狙っていきましょう!
今回の記事ではHSK5級作文において
・意識すべきこと
・役に立つもの
・実際の練習方法
・添削方法
に関してお話をしようと思います。
ちなみに自分が書いた表現を音読して覚えればスピーキングにもつながりますので、作文練習はなるべく毎日やりましょう。
作文で意識すべきこと
作文を書く際にまず前提として『短文の連続』は避けましょう。文章を書くのが苦手なのがすぐにバレてしまいますし、点数にも直結します。
と言っても80字全てを一文で書けと言ってるわけではありません。ある程度の長さ、目安で言うと一文15字〜20字ほどでしょうか。この数字あたりを目安に書けば4〜5文で80字前後なのでオススメです。
この記事では書く『内容』に関しては言及しません。例えば、テンプレを作っておこうとか、自分の描きやすいテーマをあらかじめ決めようとか言った風なことについてでは無く、皆さんが書いた文章をさらに豊かなものにするための工夫について書いていますのでその点をご理解ください。
それではいきましょう。
作文をある程度長くするために必要な考え方は5W1Hです。これを意識して練習するかしないかでクオリティにグンと差が生まれます。

の原則です。中国語で言えば『谁』『什么时候』『在哪里』『什么』『为什么』ですね。
どうして5W1Hを意識すべきなのか?
それは単純に文章を構成しているのがこの5W1Hだからです。例えば、
『私は勉強する』→ 『誰が』+『何を』
『私は学校で勉強する』→『誰が』+『どこで』+『何を』
『私は今日の午後学校で勉強する』→『誰が』+『いつ』+『どこで』+『何を』
『私は今日の午後学校で明日の試験のために勉強する』→『誰が』+『いつ』+『どこで』+『なぜ』+『何を』
このように5W1Hを意識して、その要素を入れていくことで文章を長く作ることができます。単調になりがちな短文章化を避けるためにぜひ意識しましょう。
例としてHSK4級程度の表現だけを使った例文を書いてみましょう。(上に日本語を訳してみましょう)
『我学习。』(3字)
『我在学校学习。』(6字)
『我今天下午在学校学习。』(10字)
『为了明天的考试,我今天下午在学校学习。』(18字)
見事に15〜20字に達しましたね!このように5W1Hをとにかく活用しましょう。
ちなみに最後の文は『試験があるので〜』という風に変えて書いても良いでしょう。『我今天下午在学校学习,因为明天有考试。』(18字)
それから必ず全ての文章にこの5W1Hの要素を意識すべきかと言ったらそうではありません。あくまで短文が続いてしまったり、文章があまりにも簡単になってしまった場合にこの5W1Hを活用して表現を『付け足す』ことを意識しましょう。
役に立つものは副詞と接続詞?
5W1Hを利用して書く際に書かせないのが“副詞”と“接続詞”です。なぜこの二つが作文に役に立つのでしょうか?
まず“副詞”は主に用言(形容詞、動詞)を修飾(詳しく説明する)する働きがあります。例えば次の文章では副詞を加えたことで文章を長くするだけでなく、より詳しく説明することに繋がっています。
『ジョギングをする』
『毎日ジョギングをする』
もっと文章を長くしたければ副詞自体を長くします。
『毎週日曜日朝早く友達と一緒にジョギングをする』
(この場合は“副詞句”となっています)
次は接続詞です。接続詞は名前の通り、文と文をつなぐ働きがありますので、短文しか書けない方も、接続詞を活用することで長文を書くことが可能になります。
例えば、ここでは中国語で書きますが
他生病了 : 彼は病気になった
他不能去了:彼はいけなくなった
『因为~所以』を使って2文を1文にします。
因为他生病了,所以他不能去了。
そもそも文というのは単語の集合体であり、もう少し大きく見れば文と文が集まったものです。接続詞というのはその個々の文に繋がりを持たせることができるので、単語帳の『接続詞』の項目はぜひマスターしましょう。
最低でも覚えておきたい!本当によく使う接続詞
・因为A …所以B = Aなので、だからB
他因为有点儿不舒服,所以今天不去玩儿了。
Tā yīnwei yǒudiǎnr bù shūfu , suǒyǐ jīntiān bú qù wánr le.
彼はちょっと具合が悪いので、今日は遊びに行くのをやめました。
・(虽然) 〜 但是/可是/不过 = 〜だけれども…
虽然她已经35岁了,可是她还是很漂亮。
suī rán tā yǐ jīng suì le kě shì tā hái shi hěn piào liang
確かに彼女はもう35歳だけれど、それでもまだ美しい。
・如果~的话 = もし〜なら
如果你有空,我们就去参观工厂。
rú guǒ nǐ yǒu kòng wǒ men jiù qù cān guān gōng chǎng
もしお時間があれば、工場見学に行きましょうか
・然后 = それから
去年夏天,我去了上海,然后去了苏州。
Qùnián xiàtiān,wǒ qùle Shànghǎi,ránhòu qùle Sūzhōu.
去年の夏、私は上海に行って、それから蘇州に行きました。
・而且 = しかも、その上
这家餐厅很好吃,而且价格也便宜。
Zhè jiā cāntīng hěn hǎochī, érqiě jiàgé yě piányi.
このレストランはとても美味しく,その上安い。
・或者 = または、あるいは
我打算明天或者后天去北京。
wǒ dǎ suàn míng tiān huò zhě hòu tiān qù běi jīng
明日か明後日北京に行くつもりだ。
大切なのはでっちあげ力(想像力)
自由作文で嬉しいのはお話をでっちあげてもいいということ。
純粋に中国語力を測る試験ですので、皆さんのパーソナルなことについて書く必要は全くありません。
ですから練習の時にいかに物語を作りあげられる訓練をするかが重要です。
・5個の単語を与えられた時にいかにして想像力を働かし物語を作れるか
・画像を見た時、いかにして話を膨らませられるか
この2点が非常に大切なのです。自分の身の回りに関する話の方が描きやすいように思えるのですが、毎回ドンピシャに自分の話に当てはめられる単語が出てくるわけではありませんから、やはりでっちあげ力は鍛えておきましょう。
実際の練習方法
さて、意識編で『5W1H』と『副詞・接続詞』が作文において非常に大切だという話をしました。
ここからは実際にHSK5級の作文に向けてどのように練習すればいいかを説明していきます。ちなみに過去問を持っている方は過去問を優先してやってください。ここでは過去問を既に終えた方がプラスアルファで行う練習を解説します。
それからこの記事では並び替えについては触れていません。あくまで自由作文の話になりますのでご了承ください。
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