言語を学習する際に意識すること
○○後勉強しようかな~、と何となく始め何となくレイアウトや表紙だけで参考書を選んで独学しても挫けてしまうでしょう。
今回は私の経験をもとに言語学習を始める前に注意したいこと、意識すべきことを書かせていただきたいと思います。
なお対象言語は中国語をメインに書きますが、どの言語にも言えることだと思います。
自分の目的を明確にする
まず当たり前ですが、なぜその言語を勉強したいのかを分析します。
例えば、
- 単純にその国の文化に興味がある
- 好きなアーティストや俳優がいる
- 旅行に行って一目惚れした
- その国の人に恋をしている
- 仕事で必要
- 大学の専攻である
などなど、理由は10人いれば10個あるかもしれないですね。
ここで言いたいことは、仕事や専攻などで勉強せずるを得ない人と、趣味でゆっくりやりたい人のモチベーションも学習時間もやる気も、多くの要素が異なるからです。
新しい言語を学習する際はまずは自分がその言語を学習する理由やモチベーションを設定しましょう。
中国語の特徴を分析する
さて、自分の目的を設定したら今度はその言語を分析してみましょう。
なぜ分析するのか?
言語にはそれぞれ独自の文字、発音、文法ルールなどがあります。
この言語的特徴を分析して学習するのと何となく学習するのでは学習効率にかなりの差が出ます。
私は中国語はこう分析をした
私は中国語を次のように分析しました。
- 発音の数が多くかなり難しい→1人では無理
- 時制の概念がないので動詞の形が変わらない(動詞の単語を覚えたらすぐ使える)
- ネイティブ数が多い言語なので中国人に質問がしやすい
- 単語量が基本的に大切
- 文法はさほど難しくない
こういったざっくりとした分析は参考書の一番最初のページや、たくさんの方がブログ等で書いてあるのでご自分で調べてみてください。
次にこの分析を基に優先順位とロードマップを決めます。
- 発音を最初の1~2か月でみっちりやる←超超超重要!!!!
- 単語帳で単語をがっつりやる←HSK1~4級単語を完璧にする
- HSK公認テキスト3、4級で文法をさらう
- 覚えた単語でたくさん短い短文作文をして声に出す
- オンライン中国語会話などを活用しながら自分の中国語を実践してみる
- HSK5,6級にも挑戦してみる
なお、2,3,4,5はある程度並行してやってもいいとしました。
能力別に勉強法は変わる?
ここで言う能力とは
- スピーキング
- ライティング
- リスニング
- リーディング
ですね。
ところでこの4技能ですが、勉強方法は異なるのでしょうか?
私の考えでは基本的には異なると思います。ただ、繋がることはたくさんあると思います。
しかし、スピーキングの練習をするのに本を開いてリーディングの勉強をしてもあまり効果的ではないですよね。
スピーキングの練習をするなら実際に話さなくてはいけません。
自分の伸ばしたい能力にあったやり方と最適な方法をとるために当たり前のことを確認しておきましょう。以下は具体例です。
- スピーキングの練習をする→オンライン会話や独り言
- リスニングの練習をする→ポッドキャストや動画で耳にならす
- ライティングの練習をする→作文をして添削してもらう
- リーディングの練習をする→日本語対応の本や漫画を読む
HSK ,中検の勉強は話せるようになる?
ここでは一般的に言う日常会話が話せるレベルであるHSK4級と中検3級に焦点を当てていきたいと思います。
HSK4級の場合
残念ながら対策参考書と単語帳のみでHSK4級の勉強だけをしてきた方は当たり前ですが話せるようにはなりません。
HSKには最高級の6級であってもスピーキングの問題はありませんので基本的にはスピーキング練習は別で行う必要があります。(HSKKという口語の試験はありますが)
しかもHSKは日本人にとって比較的合格が簡単なテストになります。その大きな理由は漢字が読めるからです。
例えばヨーロッパの方がHSK4級を取得することは非常に難関になり、基本的には数年かかります。
それは彼らにとって漢字は全く新しい文字であり、我々のように形から漢字の意味を推測して解くということができません。
そのためHSK4級を持っているヨーロッパの方は基本的にテストに受かるほど漢字が得意ではないが学習年数は長いため4級を持っている日本人学習者よりも圧倒的に話せます。
私たち日本人は5級レベルでようやく初級脱出というところでしょうか。5級を持っていても5級に向けた勉強しかしてこなかった人は話せない印象がありますが・・・。
中検3級の場合
中検3級に向けて勉強している方はHSK4級よりも話せている印象はあります。
しかしそれは中検3級の方が覚えるべき語彙数が多いのと、「なんとなく」が通用しないため、合格するまでにかかる勉強時間必然的にHSK4級より増えるからです。
HSK4級と中検3級は比較すると中検3級のほうが合格難易度は高い印象があります。それは以下のような違いがあるからです。
・作文以外はすべてマークシート
・リスニングの先読みが可能かつ聞こえたところがほぼ答え
・ピンインなどの細かいところがわからなくても問題なし
・日本のテストなので聞いてくる問題がしっかり理解してないと解けないものが多い
・基本的に語彙力命
・リスニングの問題文もあらかじめすべて書いていないため「何を聞かれているのか?」も理解できる力が必要
「中検は基本をしっかり身につけておかないと解けない」といういわゆる「なんとなくできた」が通用しない試験なので中検からやると案外挫折するかもしれません。
話がそれましたが基本的に「中検のほうが合格までにかかる時間が長いので自然と学習期間が長くなり、HSKに速く合格した人と比べると話せている印象がある」という結論です。
結局は検定試験と並行してスピーキングも練習しないと決して話せるようにはならないんですね。
ちなみに具体的なおススメ参考書は別記事にて書きたいと思います。
お勧めモデル学習法(私の例)

それでは最後に中国語初級者、これから始める方、始めたばかりの人に向けて学習ロードマップの具定例を書いていきますので参考にしてみてください。
1年を一つのサイクルと考えます。
- Youtubeを利用したりオンライン発音指導などを受講して中国語の発音方法・規則を学ぶ
- 発音を第三者からの確認も含めて最低でも1か月はやる(この時に単語帳で単語練習を並行するのが効果的です。発音練習だけだと飽きてしまうのと、覚えた発音で実際に単語を発音してみることでしっかりとした発音が身につきます。)
- HSK公認テキスト3,4級で基本的な語彙・文法をがっつりやる
- HSK4級(または3級)にチャレンジ
- 合格してもすぐに5級にはいかず、参考書やYoutubeなどを利用してスピーキング練習をしっかりやる(HSK4級までの単語・文法でかなり話せるようになることを自覚する)
まずはここまでです。
発音指導に関してですが私Shuもマンツーマン発音講座をやっておりますので興味ある方はぜひ受けてみてくださいね!
それでは今回はこのへんで!