中国語検定3級の作文問題
こんにちは。このページでは中国語検定(以下中検)3級の最後の大問5に関する対策ができます。文法や単語の勉強、つまりインプットを頑張っている人は多いですが、作文になると手が動かない方がいらっしゃいます。
大問5の作文問題は20点もありますから、なるべく満点を狙いたいところです。でもそうは言っても、いつでも添削してくれる先生が側にいるわけでもありません。だったら、“ひたすら練習”して、パターンを覚えてしまうのが確実です。
そこで、闇雲に練習するのもいけませんから中検3級作文問題の出題傾向を知る必要があります。まずは下のリストをご覧ください。
単元 | 出た回数(母数:70問) |
場所(「在」) | 7 |
「是~的」構文 | 7 |
複文 | 6 |
比較 | 5 |
結果補語 | 4 |
助動詞 | 4 |
時量・動量 | 4 |
了 | 4 |
連動文 | 3 |
给 | 3 |
快要~了 | 3 |
全部否定 | 2 |
選択疑問文 | 2 |
可能補語 | 2 |
疑問数詞 | 2 |
过 | 2 |
少し(一点儿) | 2 |
从~到~ | 2 |
様態補語 | 1 |
二重目的語 | 1 |
存現文 | 1 |
使役 | 1 |
疑問詞 | 1 |
跟 | 1 |
把構文 | 1 |
上の表は、中検3級第92回〜第105回から問題文を分析し、独自に単元わけしてまとめたものです。これを見ますと上4つ(場所〜比較)で約30%が出題されています。そのため、この4つのテーマは“落とせない”問題です。
このページでは上4つのテーマから合計で50問出題します。文レベルも出題単語も3級に合わせておりますのでご安心ください。(結果補語以降の出題も準備しております)ひたすら解いて、音源を聴いて(Youtubeにフル動画があります)暗記して、確実に点数をとりましょう。各単元の最初には復習用の説明が書いておりますので、知識の確認にお読みください。このページが皆様の合格に役に立てることを願っております。
場所「在」を使った作文
主語+「在」+場所+動詞句
例えば「スーパーでリンゴを一個買った」は以下のようになります。
我在超市买了一个苹果。
ここで押さえておきたいのは「一个」、「很多」、「我的」などの目的語に具体性を持たせるものがついたときは、「了」は動詞の直後におきます。文末ではありません。つまり「我在超市买一个苹果了」は不正解です。この点に特に気をつけましょう。
「本を2冊読んだ」、「コーヒを一杯飲んだ」「たくさん料理を作った」などは「两本(书)」「一杯(咖啡)」「很多(菜)」がつきますので全て「了」は動詞の直後です。とにかく注意しましょう。
問題1
私は昨日家でテレビゲームをしました。
問題2
あなたは図書館で本を読むのが好きですか?
問題3
父は普通の会社で働いています。
問題4
母はスーパーで夕飯の材料を買いました。
問題5
私は毎週土曜日に学校のグラウンドでサッカーをします。
問題6
私は今日友達の家で宿題をします。
問題7
私は近所の本屋で本を3冊買いました。
問題8
あなたは安全な場所で仕事をするべきだ。
問題9
彼らは私の目の前で名刺を交換した。
問題10
その人は電車の中でタバコを吸い始めた。
問題11
彼は公園でたくさん写真を撮りました。
問題12
私は東京の大学で日本文学を勉強しています。
問題13
彼女は大阪で美味しいものをたくさん食べました。
問題14
あなたは映画館で映画を見るのが好きですか、それとも家で見るのが好きですか?
「是~的」構文
- ある動作・行為が実現済みである→「過去/已然について述べる」
- 話す人、聞く人の両者が①を知っていることが前提
- いつ(時間)、どこで(場所)、どうやって(方法)、何のために(目的)、なぜ(理由)、誰(動作主)が行ったのかを取り立てて強調する
具体的な例を一つ見てみましょう。
【例】
・他是从东京来的。(tā shì cóng dōng jīng lái de)
彼は東京から来た。
(解釈)
- 彼の存在と別の場所から来たということは話し手・聞き手双方が共有して認識していることである。
- そのうえで話し手は「東京から来た」ということを特に強調している。
これが仮に「他从东京来」だとどうなるでしょうか?この場合は「彼は東京から来る」となり、未来のことになってしまうので意味が全く変わってしまいます。「是~的」構文は、単に強調と覚えるのではなく、既に起こった出来事において強調するということを忘れずに覚えておきましょう。(*現在進行の出来事に対しても使われることがあります。)
我是在日本学韩语的。(私は日本で韓国語を習いました。)
しかし、「韩语」を「的」の後ろに置くことも可能です。
我是在日本学的韩语。(意味同じ)
一方で目的語が人称代名詞(我,你,她など)の場合は「的」の後ろには置けません。
这件事是我告诉他的。(この件は私が彼に伝えたのです。)→OK
这件事是我告诉的他。→ダメ
この目的語には少しだけ注意しましょう。
問題15
あなたはどうやってこの会社を見つけたのですか?
問題16
この赤いワンピースはどこで買ったのですか?
問題17
私は東京ではなく、北海道から来たのです。
問題18
鈴木さんはいつ中国に来られたのですか?
問題19
私は姉と一緒に旅行に行ったのです。
問題20
私は自転車で来たのではなく、歩いて来たのです。
問題21
先に料理を頼むのはあなたではなく、私です。
問題22
あなたはどこでこの参考書を買ったのですか?
問題23
あなたは誰と一緒に学校に来たのですか?
問題24
私はレストランでバイトをしたのです。
問題25
母は今朝作ったのではなく、昨日の夜に作ったのだ。
問題26
あなたはどこで英語を学んだのですか?
問題27
私はアメリカで英語を学びました。
問題28
あなたのご両親はいつ日本に帰って来たのですか?
複文
複文を習得することの最大のメリットは、長い文が書けるようになることです。これまで一文ずつしか書けなかったものが、繋がりのある文を書けるようになります。自由作文なんかでは字数稼ぎにも良く使えますしね…w
さて中検3級には色々な複文表現が出てくるのですが、私の調べでは第5問の「作文問題」ではほとんどが「如果/要是~的话,就~」を使った問題です。(5個中4個がそれ)
ですので、まずは「如果/要是~的话,就~」をマスターしましょう。そして今回は「因为~所以~」「虽然~但是~」「不但~而且~」「又~又~」なども取り扱っていますので一緒に学んでいきましょう。
問題29
もしお金と時間があれば、私は中国に留学に行きます。
問題30
もし私があなたなら、その本は買いません。
問題31
もし母が家にいれば、私は宿題をやらなければいけません。
問題32
李くんは買い物上手なだけでなく、日々のやりくりも上手だ。
問題33
母の作った料理は美味しいだけでなく、栄養も豊富だ。
問題34
高すぎるので、私は買わなかった。
問題35
最近忙しいので、映画に行く時間がありません。
問題36
四川料理は辛いけれど、とても美味しい。
問題37
外はあまりにも寒すぎるけれど、私は散歩に行かなければいけない。
問題38
私は見た目も良くて安い携帯が買いたい。
問題39
彼の彼女は頭も良くて綺麗だ。
問題40
金曜日会社を休めたら、家族を公園に連れて行くんだ。
比較文
【語順】
A+「比」+比較の結果(多くは形容詞)
例えば…
我比他高。(私は彼より背が高い)
去年比今年热。(去年は今年より熱い)
などです。シンプルですね。初級文の多くは形容詞を使うのですが「很」や「非常」などは使えません。その説明は最後のタブ「程度副詞と比較」をご覧ください。
【語順】
A+「没有」+B+「那么」+比較の結果
我没有他那么高。(私は彼ほど背が高くありません。)
去年没有今年那么热。(去年は今年ほど熱くありませんでした。)
【語順】
哥哥比我大三岁。(兄は私より3歳年上だ)
我们班比他们班少四个。(私たちのクラスは彼らより2人少ない。)
しかし比較文においては「很」や「非常」をわざわざ入れる必要がありません。むしろ比較のニュアンスを含まない「很」「非常」を入れてはいけません。入れることができるのは何かと比べてどうであると言える「还」「更」がメインです。「更」の方が程度が強いので、「AはBよりずっと/はるかに〜だ」という場合は「更」でOKでしょう。
一方で「少し」を表す「一点儿」と「有点儿」も注意が必要です。比較文で使えるのはもっぱら「一点儿」のみで、「有点儿」は使えません。「有点儿」には比較のニュアンスがないからです。「还」や「更」は形容詞の前におきますが、「一点儿」は形容詞の後ろです。注意すべきことが多いですが慣れればOKです。
我比他还聪明。(私は彼よりもっと頭が多い。)
今天比昨天更冷。(今日は昨日よりずっと寒い。)
这个菜的营养比那个菜的丰富一点儿。(この料理の栄養はあの料理よりも少し豊富だ。)
問題41
私の中国語は明くんほど上手くありません。
問題42
この本はあの本ほど面白くありません。
問題43
今回の試合は前回のほど簡単ではありません。
問題44
東京の夏は沖縄よりも暑いです。
問題45
私の成績は彼よりもずっと良いです。
問題46
自分で作る料理は母が作る料理ほど美味しくない。
問題47
この道はあの道よりも広い。
問題48
大阪に行く飛行機のチケットは、北海道に行くチケットよりも三千円やすい。
問題49
私は兄よりも6歳年下だ。
問題50
私の数学の点数は鈴木くんより2点高い。
終わりに
さて、いかがだったでしょうか。検定対策は闇雲にやるのも良いですが、「出題頻度が高いもの」から知識を確実に詰めていくのも効果的です。特に社会人の方などは時間がありませんから、「絶対に落とせないもの」「勉強すれば確実に解けるもの」を如何に点を取るかが大切になってきます。まずはこの問題を完璧にしてみて、テストに臨んでみてください。
今回は4つのテーマを扱ってきましたが次回は「結果補語」以降を出題する予定です。たくさん聞いて、たくさん解いて、たくさん覚えて頑張っていきましょう。それではまた。