中国語初級文法②

二重目的語

目的語二つ?


前回は主述述語文について学習しました。

まだチェックしてない方はぜひチェックしてください。

今回は二重目的語について扱います。目的語ってそもそもなんだ?というところから解説しますので、知ってるよという方は記事後半からお読みください。

目的語って何?


目的語を辞書的に説明してもつまらないのでここではかみ砕いて説明します。

まず次の日本語の例文をご覧ください。

①私は彼氏に誕生日プレゼントをあげた。

②パパはママに映画のパンフレットを買ってあげた。


上の文①で目的語は「彼氏」と「誕生日プレゼント」、下の文②では「ママ」と「映画のパンフレット」が目的語にあたります。

まず日本語の文に当たる目的語の特徴は助詞の「に」や「を」が入ることです


まずはこの点をしっかり押さえましょう!

「に」→ママに/あなたに/彼に/先生に/友達に…など主に人を指します。

「を」→プレゼントを/大事な話を/お年玉を/…など主に物や事を指します。


さてこの目的語を示す「に」と「を」の概要は掴んでいただけましたか?

それでは本題の二重目的語に入っていきましょう。

二重目的語


二重目的語とはその名の通り目的語が二つ存在する文のことです。

次の日本文を比べてみましょう。

①私は手紙を書いた。
→目的語は「手紙を」の一つ

②私はガールフレンドに手紙を書いた。
→目的語は「ガールフレンドに」「手紙を」の二つ


この二つのうち②が二重目的語のあたります。

この二重目的語という概念は中国語にも存在します。

多くの文に込められた意味としては「誰かに何かを与える」というニュアンスがあります。

まずは例文を確認しましょう。

我『给』「老师」「一本书」。
 wǒ gěi lǎo shī yī běn shū    
 私は「先生に」「本を」『あげた』。

老师『问』「学生」「几个问题」。
 lǎo shī wèn xué shēng jǐ ge wèn tí
 先生は「生徒に」「いくつか問題を」『質問した』。


さて、どうでしょうか?日本語の目的語は語順が比較的自由ですが中国語の語順は以下の通りになります。


代表的な二重目的語をとる動詞


実はこの二重目的語をとれる動詞は数が限られていますのでここでその代表的なものを覚えておきましょう。

目的語を二つとる動詞一覧

给(gěi)あげる
教(jiāo)教える
送(sòng)送る
称(chēng)呼ぶ
递(dì)手渡す
找(zhǎo)お釣りを返す
还(huán)返す
交(jiāo)渡す
借(jiè)貸す、借りる
收(shōu)受け取る
问(wèn)尋ねる
叫(jiào)呼ぶ
告诉(gào sù)伝える
通知(tōng zhī)知らせる


それでは例文を三つ確認しましょう。

我告诉女朋友重要的事情。
 wǒ gào su nǚ péng yǒu zhòng yào de shì qíng
 私は彼女に重要なことを伝えた。

张老师教我们英语。
 zhāng lǎo shī jiāo wǒ men yīng yǔ
 張先生は私たちに英語を教えています。

你可以借我你的电子词典吗?
 nǐ kě yǐ jiè wǒ nǐ de diàn zǐ cí diǎn ma 
 君、僕に電子辞書貸せる?


一部の動詞は「送给」「借给」「还给」など動詞の後ろにさらに「给」をつけますが、意味は同じです。

我还给朋友他的手机。
 wǒ huán gěi péng yǒu tā shǒu jī
 私は友達に彼の携帯を返した。

爸爸妈妈送给我一件衣服。
 bà ba mā ma sòng gěi wǒ yī jiàn yī fu
 パパとママは私に一着服を送ってくれた。


まとめ


POINT

  • 目的語は「に」や「を」を伴うものである。
  • 「に」は主に人を、「を」は主に物や事を指す
  • 日本語の語順は比較的自由だが中国語は基本的に「主語+動詞+目的語+目的語」の順である
  • 二重目的語をとる動詞は限られている

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