中国語文法講座

存在の「有」と所在の「在」【中国語文法講座#8】

おしながきと前回の内容

前回は「〜が〜を持っている/〜には(人)がいる」という所有を表す表現である「有」を学びました。まだ読んでない人はぜひ前回の内容を読んでから今回のをお読みください!

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今回学ぶこと

・「(場所)には〜がいる/ある」を表す「有」
・「特定のもの/人が〜にいる/ある」を表す「在」
・進行の「在」と介詞の「在」(おまけ)

存在を表す「有」の用法

今回は「有」のもう一つの用法である存在を表す「有」を学んでいきましょう。 まずは語順の確認です。

基本の語順

場所+“有”+存在している人やもの

語順からわかる通り「場所が〜を持っている→場所には〜がいる/ある」という解釈で捉える事ができます。

*主語に立つのはあくまで「場所」を示す語です。場所ではない名詞「机、イス、冷蔵庫」 などを使うときは「上,里」などの方位詞をつけて場所化してあげる事が必要です。「教室、会社」などの元から場所を表している名詞の場合は「上,里」などの方位詞をつけなくても構いません。

それでは例文を三つほど確認していきましょう。

例1:教室里有两个学生。 (教室には学生が二人います。)

例2:办公室有很多员工。 (オフィスにはたくさんのスタッフがいます。)

例3:桌子上有一支笔。 (机の上に一本のペンがあります。)

*例3の「桌子」は元は場所ではありません。なので「上」という方位詞をつけて「机の上(桌子上)」と場所化していることに注意しましょう。

この構文では目的語は基本的に「不特定・未知」のものが来ます。ですから数量詞などの修飾語をつける事が多いです。不特定・未知のものということは限定語である「我的〜」などはこちらでは使えないことになります。限定語などの特定の目的語を使いたい際は後半に出てくる 所在の「在」を使って書き表します。

✖️:书包里有我的课本。(存在の「有」の目的語は不特定・未知のもの)
◎:我的课本在书包里。(所在の「在」なら目的語は特定のもの)

所在を表す「在」の用法

存在の「有」では基本的には不特定・未知のものを目的語に取りましたが、所在の「在」では以 下の語順で主語には特定のものを取ります。

基本の語順

特定のもの/人+“在”+場所

それでは早速例文を3つほど見ていきましょう。

例1:张老师在教室里。 (張先生は教室にいます。)

例2:我们的饮料在冰箱里。 (私たちの飲み物は冷蔵庫の中にあります。)

例3:他的数学课本在书架上。 (彼の数学の教科書は本棚にあります。)

*存在の「有」の否定は「没有」でしたが、所在の「在」の否定は「不在」です。
*繰り返しになりますが主語は「特定」のものです。人称代名詞による修飾などで限定語化されたもの、またはその意味が隠れているものなどが来ます。
*名詞の場所化は忘れないようにしましょう。

進行の「在」も確認(おまけ①)

「在」は今回の所在を表す用法の他にいくつか別の用法もあります。まずは「〜している」を表す進行の「在」です。

「主語+“在”+動詞〜」の語順で”〜している”という進行形の意味を表す事ができます。「今まさに〜している」という切迫感を加えたいときは「正在〜/正〜」を使います。

例1:我们在看书。 (私たちは本を読んでいます。)

例2:老师一直在做不自量力的事。 (私たちはずっと身の程知らずなことをしていた。)

*「一直在〜=ずっと〜している」:例2のように「在」は今まさに〜しているという意味だけでは無く、「一直」などの副詞とくっつき「ずっと〜している」という意味も表す事ができます。 「正在/正」の方は切迫感があるため「一直」なども長期間に渡ってずっと〜という意味合いの副詞はつけることはできません。

場所を表す介詞「在」の用法も確認(おまけ②)

「“在”+場所〜」の形で「〜(場所)で〜する」という意味を表す事ができます。この「在」は介詞の回で出てきます。

例:我在图书馆学习中文。 (私は図書館で中国語を勉強しています。)

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