はじめに
この4冊も同じ系統のもの4冊ではなく、それぞれ学習目的にあった中で一番初心者に役に立つものを紹介していきます。
買う買わないは皆さん次第ですが気になるものがあればぜひ書店で手に取って確認してみてくださいね。
中国語の参考書を選ぶ上で大切なこと
ただ実際にやり始めると仕事や家事が忙しくて中々やる気が出ず、それで結局買った参考書は棚の中で眠る、なんてことはよくあります。
基本的に僕の考え方はスパルタではありません。英語と違って中国語は必要に迫られてやるという人は少ないのでとにかく「楽しく、挫折せず、継続できる」参考書を選ぶべきだと思っています。
そしてもう一つ大切なのは、1冊で全てをまかなうのではなく、それぞれ鍛えたい能力別に参考書を選ぶことです。「話せるようになりたい人」が毎日欠かさず鍛えておきたい能力は大きく分けて以下4つになります。
・発音
・文法
・語彙
・リスニングとリーディング
まず中国語において最初で最大の難関である「発音」を学習します。この発音をないがしろにすれば後で必ず後悔します。独学で学習される方はしっかりと発音専門の参考書を購入して自分の声を録音しながら模範音声と比較しながら練習していくのがベストです。
発音がある程度学習し終わったら次は「文法と語彙」を鍛えていきます。文法/語彙は発音学習後にやることを強くお勧めします。というのも正しい発音ができなければ、語彙も文法書の例文も読めないからです。
僕の講座を受講してくださる生徒様たちは皆「発音を真剣に学び直してから単語の覚え易さと文の理解力が格段に変わった」とおしゃっているので、文法/語彙は発音学習後に入りましょう。
文法書はライト(内容量の少ないもの)なものを1冊、初めの1冊の単語帳は1000単語前後のものを選びましょう。
最後はリスニングとリーディングについてですが基本的にはメインはリスニングを軸にしていきます。言語学習の軸は「多読多聴」ですから「たくさん読んで、たくさん聴く」ことが大切です。
日本人学習者の方はリスニングを蔑ろにすることが多く、後になって検定試験などで「リスニングができない」と後悔することになるので発音学習が終わったらどんどんリスニングしていきましょう。
この「リスニング」もっと言えば「音読学習(シャドーイングも)」は文法/語彙の学習と基本的には並行していきましょう。
さてここまで前置きが長くなりましたがこれから中国語学習をスタートする方に向けてお勧めの4冊を紹介していきます。
発音参考書
独学が最も難しいのに一番大切な“発音”をマスターするには必ず「口の形/舌の動き」がイラストまたは写真付きで解説されている参考書を選ばなくてはいけません。
過去に何か別の外国語を学習した経験があり、尚且つ発音が見よう見まねでできてしまうという方は音を聞いただけで再現できますが、そんな人は少ないでしょう。
基本に忠実に、大人になってから学習を始める方は「発音原理」をしっかり学びながら発音練習に励みましょう。
そういった意味で僕が一番優秀だと思うのは下の「日本人のための発音完全教法」です。
文法参考書
次は文法参考書です。本屋に行っても、オンラインでも文法に関する参考書はたくさんありすぎて困りますよね。
基本的には「継続できるもの/仕事しながらでも負担少なくやり切れるもの」を選ぶことをお勧めしていますので、下の「基本文型が身に付く中国語音読」がかなり優秀です。
・音読も1からできる上に文法も軽くだが初級文法がしっかり網羅されてる
・初級に優しい分量とレイアウト
・値段も1800(税抜き)なのでそこまで高くない
一点練習問題が無いのは残念ですが、それを差し引いても初心者にとっては継続がしやすく早い人だとすぐに1周できる素晴らしい参考書です。
また初級文法書にありがちな「初心者に合わせすぎて基本文法が全然網羅できていない」や「カタカナ発音が表記されている」といった欠点があるのですが、この「基本文型が身に付く中国語音読」は基本文法がしっかり網羅されている上に音読を謳っているだけあってしっかりと発音に関しても独学ができる作りになっています。
*仕方ないと言えば仕方ないのですが、1冊のみだけで中国語文法を網羅しようとするとそれなりに分厚い参考書をやらなくてはいけません。例えば「whyに答えるはじめての中国語文法」や「完全マスター中国語の文法」は非常に優秀な参考書ですが、“はじめの1冊”には少し向かないかもしれません。これから長期的に留学やワーホリ、仕事などで中国語圏に滞在する予定がある人は前述の分厚いものを1冊持っていくと良いと思います。
単語帳
単語帳に関しては過去動画や過去記事(↓下記リンクを参照)にて解説していますのでそちらをご覧ください。ただその中でもおすすめは以下の「品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙1~4級」になります。

音読参考書
最後は音読参考書です。こちらも初心者の段階では「なるべく日常に沿ったもの」そして「分量が多くないもの」を選ぶのがベストです。以下の「はじめよう中国語音読(初級編)」が最も優秀です。
・分量が各章80字前後と辛くなくちょうど良い
・音源は「ゆっくり」と「速い」の2段階収録
・各章の右ページには音読の際の注意点が記載(先生無しでも練習可能)
これに関しては動画の方で詳しく解説していますのでそちらもご覧ください。
まとめ
ここまで4冊ほど紹介してきましたがまとめていきます!
・参考書は「継続できる、ボリュームもライトなもの」を選ぶ
・1冊で全てを網羅するのは無理なので最低でも紹介した4冊は持っておきたい
・文法/語彙学習を始める前に「発音原理」を学習することを忘れずに
①日本人のための発音完全教法
②基本文型が身に付く中国語音読
③品詞別・例文で覚えるHSK基本語彙1~4級
④はじめよう中国語音読(初級編)
さて今回はこの辺で、この記事がこれから中国語を学習される方の役に立てれば嬉しいです!合わせてプライベート中国語講座と毎週日曜日作文講座もぜひチェックしてね!(プライベート講座は無料お試しもあります)